2007.04.23
実は車で10分の近所にβ石英の産地が在るので行ってみました。以前から地学関連のHPでレポートされていたのですが、ものぐさな私は何となく面倒で行かなかったのです。何となく気まぐれに出かけた程度の収穫でも大量に採れますし、気になる事柄があるので私もレポートしてみました。
自宅でゆっくりと分類を始めると「何となく」変なことに気が付きます。あちこちのサイトで書かれている不透明なタイプ以外に透明な結晶もあるからです。どこかでは結晶内部の構造に歪みを生じて沢山の亀裂が入ったみたいに説明しているのですが「これは絶対に間違っている気がする!」と直感ですね。
今回わざわざ近所のβ石英をとりあげたのは、高温で結晶化するとβ石英と信じられてきたことが間違いのようだ(!)との研究結果が在るみたいだからです。個人的には他産地(特に外国)のβ石英標本は大型でもクラック1つ無いので不思議だったのです。ひずみからの亀裂ならばクリページ程度で済みそうで、本当のところを確認したかったのです。
上で問題の個体として掲載した個体を光源など調整して撮影すると・・・ | |
良く見ると表層付近は結晶のしかたが違います。中心から外へと細長い結晶が成長しているので、核とは成長した環境が違うのでしょう。例えるならば「β石英を核にした水晶のクラスター」ですかね? もしかすると表層は石英でなかったとか、冗談でなかったら笑えません。 |
私は鉱物マニアではないので宝石好きの視点で考えてですが、郷六産のβ石英は核が結晶した後に条件が変わって表面近くだけ異なった構造で成長したと思えてしまう。透明感のない石英と透明感のある石英では明らかに見た目だけでなく結晶のしかたが違うからです。地学の偉い先生方がなんで根本的なことを調べてくれないのか不思議ですが、鉱物学ではないからしかたがないのかも知れません。
最後まで見ていただいた方はご苦労様です。多少間違っていても怒らないでくださいね。
(c)hiros - (hiros99)