2008.08.23(Update 2008.08.26)

カラメルUV・紫外線硬化型アクリル(Colomel UV)

Colomel UVはオススメです!

 シルバー素材を扱うシーフォースさんのDMで紫外線硬化型アクリルの宣伝があったので、早速取り寄せて試してみました。七宝焼きのように仕上げが出来る・バフ掛けも出来る・紫外線で短時間硬化・混色可能など、従来のエポキシ仕上げの苦労から解放されそうなのです。

 以前から模型用やD.I.Y.用の紫外線硬化樹脂が出ていたのですが、宝飾用で個人向けは初めて見たいです。ネイルアートの方ではメジャーなやり方だったのですがアセトンで落とせる樹脂みたいですから宝飾用途には使えない気がします。

 通販ページにまだ出ていなかったのでメールで申し込んで取り寄せでした。

 クリアー、ブルー、ピンクをとりあえず入手しました。強い紫外線に当たらなければ硬化しませんが、開封後は徐々に性能が変わるのか?半年くらいで使い切るのがオススメらしいです。

 色がしっかりとしていますので薄く塗っても綺麗です。厚塗りや薄めの色合いにする際はクリアーで薄めるみたいです。

 重ね塗りしないでこのままの方が良い感じだったかも知れません・・・

 色々と訳あって硬化と重ね塗りを行うと七宝焼きの様な仕上がりです。

 ベースの池蝶貝は予め着色部分をカービングした物とフラットなままの物を用意して試してます。

 あんまり細かいところを気にする必要がないデザインだったのですが、結構エッジ部分を塗り分けるのが手間です。

 マイクロブラシでエッジを薄く塗ってから樹脂を適度に乗せました。薄く塗った樹脂が呼び水になって色が拡がってくれます。

 困ったことに引けが発生してしまいました。原因は樹脂の盛り過ぎで、内部の硬化が遅れたみたいです。重ねることを考えるとクリアーで色を薄めて解説書どおりに使った方が良いですね。

 当初は紫外線照射器を買わないでスタートしましたが、結局は硬化用の照射器を発注したのでした。

 注文していた照射器が到着したので硬化処理を再開しました。色の濃淡は樹脂の厚さで、硬化時間も厚さが増すと長くなります。

 一部は樹脂を剥ぎ取って再度やり直しをかけましたが、硬化時間だけでなく色合いなどからも厚塗りは避けた方が賢明でした。

 今回は池蝶貝の白さをバックにしているので、特長を活かすためにも透明感があった方が良いですね。

 この図案では赤にすべきなのですが、とりあえずピンクも試してみました。

 ビックリするほど綺麗な色合いなので、バラのカービングをされている蝶貝も凹みを着色してみました。

 Colomel UVの使用感としては、硬化がとにかく早いことです。完全硬化しなくても樹脂が垂れてしまう心配が要らないのは楽です。発色も良いし気泡の対策が楽です。白蝶貝や池蝶貝に図案を入れたかったので、個人的に「オススメ」の素材です。

 耐候性が良くて溶剤にも強い樹脂の別な用途に、皸(ヒビ)の多い石の研磨仕上げです。今回も懲りずに(笑)エメラルドでテストしています。硬化後に再研磨すると「大きなキズ」が簡単に消せます。以前から色々な樹脂を浸透処理してはテストを繰り返していましたが、ある情報からエポキシ系以外では紫外線硬化型アクリルも有力らしい・・・賛否両論の多い処理なのですが、高額な石を使えないアクセサリーには有用な加工です。

 今回の反省点:素直に硬化用UVライトを買った方が良いです。

 自宅に業務用の短波紫外線照射器があるので使用したのですが、これが落とし穴・・・なかなか硬化しません。短波紫外線専用の照射器にはフィルターが装着されていますので「ほとんど」短波しか出ません。これでは硬化が長くなるし、ライトを無駄に消耗するだけです。

 直射日光も代用できるのですがナゼか雨続きなので、代用にボール型蛍光灯(60W相当)を接近して点灯。蛍光灯からも変換できなかった紫外線が出ていますので、原理としては硬化できるハズですが2〜3時間以上でも半分硬化した感じです。

 硬化用のライトはさすがに数秒で硬化開始します。薄塗りならば1分で問題ないくらいの硬さでした。厚塗りは避けましょう。

(c)hiros